□ コメント
「最初と最後のページ」
花、本、赤がこの作品のモチーフのすべてです。
制作は1冊の本を作り上げるような気持ちで行っています。
植物と本は以前からの私のイメージの重要な対象物ですが、花・チュー
リップを扱うようになったのは最近のことです。
花には祝祭性、装飾性、性愛性という部分で人の生活に欠かすことの出
来ない役割を担っていますが、私が興味を持ち始めたのはその性愛性の
機能の部分です。
私の作品制作において、これまであまり考えることのなかった事象です
が、花・チューリップを扱うことによって、この作品の中ではそのこと
が大きなテーマのひとつになりました。
本は知性や智恵の象徴として扱っています。
人がより良き人生をおくるための知性と智恵を伝達するメディアとして
の本、またその本が木から作られているということ。
それらが私がずっと興味を持ち続けているところです。 |