■ イメージの新様態 XVII−やきのものイメージ


□ コメント
私たちの生活に深く関わり、長い歴史を持つやきものから呼び起こされ
るイメージには何があるでしょう。器、調理器具、置物、建築材料、衛
生陶器、発掘品、最先端素材という物が呼び起こされる一方で、伝統、
高級、量産、壊れやすい、硬い、腐らない、熟練の技術などという概念
的なイメージもあげられます。あるいは、やきものそのものの素材や制
作の過程を想像し、粘度、柔らかい、大地、炎、熱い、偶然生なども連
想されるかもしれません。
本展は、やきものが内包するイメージを巧みに作品に取り込み、独自の
表現をする作家の作品で構成されます。作り手たちの作品の中でも、や
きものという素材が持つ特性、背景、プロセスが考慮されたものではあ
りますが、暮らしの中の視点から生み出されたものでもあるのです。作
品にある違和感や新鮮さは、変容されたイメージであり、今を生きる作
家自身の問いであると同時に、私たちへの価値を問うものでもあるので
す。

□ シャオ・ティンルー


□ 略歴
1963 台北生まれ

主なグループ展
2006 人のかたち展       (滋賀県立陶芸の森美術館・滋賀)
2001 羽で現世の多くを見ることができる
            (Grimmerhus 国際陶芸美術館・デンマーク)
   ファエンツア国際陶芸ビエンナーレ       (イタリア)
1998 幻想と現実の間の夢のかけら
            (アメリカ・カルチャー・センター・台北)
1994 遠慮主義者の宣言−ウインドウ・ディスプイ
            (アメリカ・カルチャー・センター・台北)
1993 私はいつも思う、自分は自分の呼吸のスムースなリズムに真実で
   あるべきと、如何に状況が些細又平凡であったとしても
                    (IT PARK・台北)
2007 イメージの新様態 XVII−やきもののイメージ
          (ギャラリすずき・京都,ギャラリー白・大阪)

パブリックコレクション
アテネ国際陶芸美術館
台北県立鶯歌陶芸美術館
ファエンツア国際陶芸美術館
国際陶芸センター
武雄文化ホール
インターナショナル・セラミック・スタジオ
滋賀県陶芸の森美術館
台北現代美術館
セントラル大学
国立歴史美術館

□ マルガレッタ・ダップ


□ 略歴
主な個展
2001 UFO                     (スイス)
2004 UFO                     (スイス)

主なグループ展
2002 国際陶磁器ビエンナーレ美濃            (美濃)
1996 現代陶芸ビエンナーレ         (スイス,フランス)
1993 工芸レンゲンタル                (スイス)
1993 ゴールドラッシュ                (ドイツ)
1991 タブラ・ラサ国際彫刻展             (スイス)
1989 マックス・ランゲ・プリース           (ドイツ)
1984 スイスの陶芸家              (イタリアほか)
2007 イメージの新様態 XVII−やきもののイメージ
          (ギャラリすずき・京都,ギャラリー白・大阪)

企画 宮本ルリ子
主催 ギャラリーすずき
協力 ギャラリー白