谷名 恵理子 展
TANINA Eriko


2013.3.31- 4.5
ギャラリー白



「butterfly effect」


通常なら無視できると思われるような極めて小さな差が、やがては無視できない大きな差となる現象のことを表している。

「ブラジルでの蝶の羽ばたきがアメリカで竜巻を起こす」

これはカオス理論を端的に表した用語である。
自然現象において極めて近似したいくつかの初期状態は、同じ時間だけ経過すると、似たような過程を経て似たような結果に落ち着くだろう、と考えがちである。それゆえ従来、自然科学者は、実験を行う時「微少な誤差は無視できる」「誤差は小さければ小さいほど影響はより小さい」と考えていた。
しかし誤差は時間の経過と共に有意な差へと拡大するため、長期経過した後では無視することはできない。要するに自然界ではどんなに小さな要素でも未来に大きな影響を与える以上、確かな未来予測は実際上不可能である。
初期のわずかな条件の差が、結果に大きな違いをもたらす。

力学のことなど、微塵もわからないが、私がこの話を知ったきっかけは映画である。バタフライ・エフェクトをモチーフにした作品はたくさんあるが、ジャコ・ヴァン・ドルマル監督の『ミスター・ノーバディ』が心に残っている。

絵を描く時も、初期のわずかな条件の差(どの色からのぜるか?どの筆から描くか?画面のどの場所から?)で仕上がる絵画に大きな違いをもたらす。
そして仕上がる絵は予測不可能。
その全工程が非常に興味深くて制作している。



□ 略歴

1980

大阪府生まれ

2001

嵯峨美術短期大学美術学科絵画II卒業

2003

京都嵯峨芸術大学短期大学部専攻科二次元表現コース修了

 

個展

2001

ホワイトキューブ大阪

(大阪)

2004

ギャラリー白3

(大阪)

2005

ギャラリー白3

(大阪)

2007

ギャラリー白

(大阪)

2008

ギャラリー白

(大阪)

2009

ギャラリー白

(大阪)

2010

ギャラリー白

(大阪)

2011

ギャラリー白

(大阪)

2012

ギャラリー白

(大阪)

2013

ギャラリー白

(大阪)

2014

ギャラリー白

(大阪)


グループ展

2000

がんばろう女の子たち2000展

(ホワイトキューブギャラリー:大阪)

ニューアカデミック

(ホワイトキューブギャラリー:大阪)

2001

WINTER

(ホワイトキューブギャラリー:大阪)

18人のヌード展

(ホワイトキューブギャラリー:大阪)

やっちゃいましたパルコ編

(ホワイトキューブギャラリー:大阪)

やっちゃいました西天満編

(ホワイトキューブギャラリー:大阪)

これが芸術なの!?ヒロポンファクトリーと女の子クラブ

(ホワイトキューブギャラリー:大阪)

ザ・ダイナマイト・ショー

(ホワイトキューブギャラリー:大阪)

クリスマスパレード展

(ホワイトキューブギャラリー:大阪)

2005

raroraro50人展

(raoraro:大阪)

2006

絵画を見る2006/3

(ギャラリー白3:大阪)

2008

「opst work +」

(宝塚造形芸術大学大学院梅田キャンパス4Fギャラリー:大阪)

2009

意識の外側 I

(ギャラリー白:大阪)

2010

「opst work +」

(堂島リバーフォーラム大阪芸術大学ほたるまちキャンパス:大阪)

2011

UTA

(ギャラリー白:大阪)

2012

「opst work +」

(大阪成蹊大学 ギャラリースペース:大阪)