「さえぎる風景」
作品コンセプト・内容
芸術家は空間をどのように捉えるかを模索し、材料、技術、技法、表現法を探究してきた。
また、何を対象とするかも、様々な変転を経て、拡大を続けてきた。
私は、今回、都市風景を対象とする中で、時代や社会も感じ取れるところであるが、それに囚われるのではなく、そこから更に別のもの、或いは時と場所を特定できない普遍的なもの、或いは判断不能なもの、これらを表現したいと考えている。
動機
都市の風景を撮って来ていた。
大阪を考えたとき、阿倍野に気付いた。阿倍野には、超高層ビル(あべのハルカス)があり、周りには古い街並みが残っていると思われた。
またその周辺エリアにも様々な風景があり、超高層ビルとどのような対比を見せるか、非常に興味深く思えた。
目的・意義
風景を撮ることにより、人が見落とし、見逃している視点。こういう視点があったという検証。
また、風景の中から見えて来るもの、見えてはいないが、感じられるもの、隠されているもの、これらを立ち顕せて行きたい。
位置付け
多様な見方、解釈ができる。
決してひとつの考え方に収斂せず、捕まえることが出来ない。
答えの出ないもの。
2021年2月18日
岩本啓志
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