■ 写真表現大学修了展

□ コメント−綾智佳(写真表現大学講座ディレクター)
写真というメディアを使って「表現」するということ、それを1年かけ
て学んできました。それはまず自分を知り、自分を見つめることから始
まります。自分の思いがどこにあるかを探り、そこから始めて人に何か
を伝えたいという意志がはっきりとするのです。
そして平行して、美術史、写真史、ビジュアルジャーナリズム史、そし
てアートの動向をスライドや講師のレクチャーを聞くことで映像の表現
がどのような歴史を辿り変化してきたかを学びました。
自分の表現と、それが歴史の中でどう位置づけされるかという二つの眼
をもつことで他者に自分の思いを伝えることのおもしろさと難しさを知
るようになりました。
こういった楽しくて辛い作業を経て、取り組んだ成果が並んでいます。
写真というメディアはめまぐるしく変化してきました。発明の時からず
っと変化してきた写真はその流れが止まることはありません。ただ、そ
の変化も楽しみながら受け止めつつ、昨年までとは違う作品が今年も誕
生しました。