私は以前から青という色に興味を持ち続けています。例えば雲の合間に見える空の青。夕暮れ時、地平線から徐々に上方へと向け、宇宙へと続く深い紺色。私はそれらを暫くの間じっと見つめることがあります。
私にとって青という色は、生まれてくる以前、或いは死んでから行く彼岸の場所の感覚と結びついています。その場所はあくまで可能的なもので、生きながら体験することはできませんが、青はそのような場所に準じ、それを指し示すものであるように感じています。私は世界の生成に関して、因果律による知的な理解によって追う事のできない不可視の0点のようなものを想像しますが、青をその場所に準じる色として感じています。私はこれらの作品の制作を通して自分自身が生きている<世界>の在り方を探りたいのだと思います。
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