陶芸の提案 2010
Ceramic Proposition

金理有・甲田千晴・谷内薫・元川知子


2010.4.12 - 4.24 ギャラリー白3





□ 金理有 KIM Riyu


近年格好いい、可愛い(または褒め言葉)の最上級としてよく使用される「ヤバい」という形容詞は、ともすれば軽薄な印象を持って受け取られることが多いように思うが、これは強く自分の感性が揺さぶられたとき、当てはまる言葉を見いだせないような感動を得たときなどの心の動きを強く表現したものに他ならない。
自分にとっての「ヤバい」を突き詰めて行く。
この姿勢は視野が狭くなる危険性を孕むとともに、極個人的な価値観が、普遍的な価値観へと繋がる可能性をも秘めていると感じている。個人の思考や嗜好は、恐らく、誕生以来の様々な体験や得た知識の中から断片的に取捨選択され形作られる。この美意識の形成過程が似ている者同士(例えば同じ地域で育った、同じ世代である、など)は言葉ではなく物体を介して共感することが可能だと私は考えている。私にとっての創作は言語外コミュニケーションの試みであり、自分が何者として在るかということの体現である。



□ 略歴

1980

大阪府生まれ

2004

大阪芸術大学芸術学部工芸学科陶芸コース卒業

2006

大阪芸術大学大学院 芸術制作研究科修士課程修了

 

同大学院芸術研究科研究員

 

個展

2004

STINKY FLAVOR

(ギャラリー白3:大阪)

2005

金理有TOUGEKI展

(カフェ&ギャラリーGARASHA:京都)

2006

宇宙で迷子。LOST IN THE UNIVERSE

(ギャラリー白3:大阪)

2007

韓流に游ぶ 金理有 陶展

(游間納屋:兵庫)

CERAMIX&GRAPHIX

(ESPRESSO BAR BANCO:大阪)

2008

「R.I.P」

(neutron:京都)

2009

臨界点

(neutron:東京)

色即世代

(gallery TAO:東京)


グループ展

2002

DOWN TOWN

(club DOWN:大阪)

2003

Pulling from the earth

(インテックス大阪:大阪)

2004

大阪芸術大学選抜展

(マイドーム大阪:大阪)

いけばなコラボレーション

(OAPタワー:大阪)

秩序と反秩序

(比良美術館:滋賀)

第5回益子陶芸展

(益子陶芸美術館:栃木)

2005

第3回66展−近代建築とアート

(細野ビルヂング:大阪)

国際陶磁器展美濃'05

(セラミックパークMINO:岐阜)

CONTACT4

(滋賀県立近代美術館:滋賀)

亀岡あかりアートプロジェクト

(すみや亀峰菴:京都)

2006

第18回織部の心作陶展

(セラトピア土岐:岐阜)

アートと技の競演−くらしの工芸展

(近鉄百貨店アート館:大阪)

第46回日本クラフト展

(東京駅丸の内口丸ビルホール:東京)

第4回66展−近代建築とアート

(細野ビルヂング:大阪)

朝日陶芸展

(大阪ほか)

SPICY LIFE!!

(ギャラリー百音:大阪)

2007

とよた美術展'07

(豊田市美術館:愛知)

箱展

(ギャラリー北野坂:兵庫)

陶のかたち展

(ギャラリー北野坂:兵庫)

フタのあるカタチ展

(ギャラリーVOICE:岐阜)

まいどinなんば

(なんばPARKS:大阪)

アートな贈り物展

(ギャラリー集:京都)

2008

なうふ坂アートフェア

(ギャラリーなうふ:岐阜)

第6回66展

(細野ビルヂング:大阪)

トッテのある形展

(ギャラリーVOICE:岐阜)

2009

陶芸の提案2009

(ギャラリー白ギャラリー白3/:大阪)

若武者12人の茶碗

(さかづき美術館 ギャラリー宙:岐阜)

第7回66展

(細野ビルヂング:大阪)

へうげて、暮らすか

(HOTEL CLASKA:東京)

アジア現代陶芸ー新世代の交感

(愛知県陶磁資料館:愛知)

ART OSAKA

(堂島ホテル:大阪)

神戸ビエンナーレ2009「現代陶芸展」準大賞受賞

 

(神戸メリケンパーク:兵庫)

ISETOYAN

(伊勢丹新宿店:東京)

へうげものin Nagoya

(松坂屋名古屋本店:愛知)

2010

MEGYUWAZO

(ルーサイトギャラリー:東京)

JOMONISM ART展

(エコファームカフェ632:東京)


その他

2004

関西国際空港にて4ケ月間作品展示

(関空ラウンジ:大阪)

2005

関西国際空港にて4ケ月間作品展示

(関空ラウンジ:大阪)




□ 甲田千晴 KODA Chiharu


 枯れていくもの、死んでいくものなど、枯渇の果てにあるものは決して不必要なものではなくそこには私を魅きつける何かがある。「枯」「死」というとネガティブなイメージが強くなってしまうが、その反面として「生」の存在を認識し、生命という強いエネルギーを感じられるのではないかと思う。
 再度蘇生しようとするエネルギー、凛とした静けさの中の生命、朽ちていくものの色や形の美しさ。
 私は日々の中で感じるそういったものや景色を形にすることで、私を魅きつける何かを模索しているのだと思う。私の作品は、そういった模索の痕跡であり、目に見える形よりもそれが内包するエネルギーを見る人に感じてほしい。



□ 略歴

1982

岡山県生まれ

2005

岡山県立大学デザイン学部セラミックデザインコース卒業

2006

滋賀県立陶芸の森にて滞在制作

2008

多治見市意匠研究所修了

 

個展

2009

ギャラリー白

(大阪)

ギャラリーIDF

(愛知)


グループ展

2003

あわくら女流陶芸展

(岡山県西粟倉村:岡山)

2004

ながさき陶磁展

(長崎県窯業技術センター:長崎)

2005

てつそん2005

(Bank Art 1929:神奈川)

国際陶磁器展美濃

(岐阜県現代陶芸美術館:岐阜)

Creaters File II

(Slogadh463:岡山)

朝日陶芸展

(堺市立文化館:大阪)

朝日現代クラフト展

(大阪)

2006

めし碗グランプリ

(長崎)

女流陶芸展

(京都市美術館:京都)

2007

CIFACA CIFAKA EXHIBITION

(cifa-cafe:岡山)

ヒトハナ展

(ギャラリーヴォイス:岐阜)

2008

岡山県新進美術育成I氏賞

(天神山文化プラザ:岡山)

 

PILED COLOR '08 三人展-重なる色香-

 

(ノリタケの森ギャラリー:愛知)

日韓交流陶芸展"CONTACT act7"展

(ヘイリー芸術文化村:韓国)

2009

一年後展

(ギャラリー陶林春窯:岐阜)

茶の事

(伊勢丹新宿店5階プロモーションスペース:東京)

Jamin

(ギャラリーエスプリヌーボー:岡山)

第6回犬島時間

(犬島内旧郵便局舎:岡山)

2010

やきものの現在ー土から成る形 Part IVー

 

(ギャラリーVOICE:岐阜)

受賞

2003

あわくら女流陶芸展<大賞>

2006

朝日陶芸展<奨励賞>

めし碗グランプリ<磁器部門最優秀賞>

2008

岡山県新進美術育成I氏賞<奨励賞>




□ 谷内薫 TANIUCHI Kaoru


一つ一つの繊維は柔らかく 繊細で儚い。
しかし、糸になれば力強く、その糸が織り成すものはあたたかく優しい。
『繊細で儚くとも力強く、それでいて優しい』
糸が持つそれらの要素は、人と人との繋がりや関わりを感じさせてくれる。
私たちが生きていく中で、人が人によって成り 人が人の中で生ずる様を
時には太い糸のように・・・
時には細い糸のように・・・
あるいは長く・・・
あるいは短く・・・
そんな糸をイメージしながら制作。
糸(いとへん)が持つ‘つなぐもの’という意味も踏まえ、目には見えないが確かに在ル大事な物、そんなカタチ無き気配を改めて実感・体感する為のきっかけを作りたいと思う。



□ 略歴

1983

奈良県に生まれる

2006

京都精華大学芸術学部デザイン学科テキスタイルデザインコース卒業

2007

奈良、京都で陶芸を学ぶ

2008

滋賀県立陶芸の森アーティスト・イン・レジデンスプログラム スタジオアーティスト

 

個展

2008

ギャラリーマロニエ

(京都)

2009

ギャラリー白

(大阪)

arton art gallery

(京都)


グループ展

2008

まちなかアートin信楽2008

(ギャラリー蓮月:滋賀)

現代美術小品展

(ギャラリーすずき:京都)

2009

第20回日本陶芸展

(大丸ミュージアム:東京/大丸ミュージアム:大阪 
/茨城県陶芸美術館:茨城)

第27回朝日現代クラフト展

(阪急百貨店うめだ本店:大阪/横浜都筑阪急:神奈川)

第29回長三賞現代陶芸展

(常滑市民俗資料館/常滑市立陶芸研究所:愛知)

New Friends,Art and Adventure : A Ceramic Art Exhibition

(オーストラリア国際交流基金ギャラリー:シドニー)

NAPプレ展覧会

(海岸通ギャラリーCASO:大阪)

星に願いを

(neutron tokyo:東京)

現代美術小品展

(ギャラリーすずき:京都)

2010

第49回日本クラフト展

(丸ビルホール:東京)




□ 元川知子 MOTOKAWA Tomoko


空気を包み込み、内側でつくるカタチ
内から外へと動くチカラ  重なる色、重なる質感
やきものとして成立させるための絶対条件、制作過程
それらと私のイメージとが交わる部分でのかけひき
私にとってのやきものの魅力であり、面白さである
やきもの = 工芸(craft)という概念や、fieldに縛られる必要も否定する必要もなく
やきものと私のイメージとの関係性、模索する中でうまれたカタチ
その間に立ち、まっすぐ向き合うこと
それが今の私の表現であり、私のREALである
時間軸を過去から未来へあるいていく
点を打つように、記憶とカタチを残しながら



□ 略歴

1982

岡山県岡山市に生まれる

2003

大阪芸術大学短期大学部デザイン美術学科陶芸専攻卒業

2006

大阪芸術大学芸術学部工芸学科陶芸コース卒業

 

個展

2007

ギャラリー白3

(大阪)

2008

ギャラリー白3

(大阪)


グループ展

2005

Ceramic Creation−大阪芸術大学4回生展−

(INTEX OSAKA:大阪)

2006

陶のかたち展

(GALLERY北野坂:兵庫)

SPICY LIFE!!

(ギャラリー百音 :大阪)

 

標本展

(GALLERY北野坂 :兵庫)

2007

まいどinなんば

(なんばパークス7階パークスホール:大阪)

 

陶のかたち展

(GALLERY北野坂:兵庫)

2008

陶のかたち展

(GALLERY北野坂:兵庫)

トッテのある形展

(ギャラリーヴォイス:岐阜)

構想ノート展

(ぎゃらりかのこ:大阪)

2009

陶芸の提案2009

(ギャラリー白/ギャラリー白3:大阪)

JAMIN-3

(ギャラリーエスプリヌーボー:岡山)