風景写真の中に写り込んだ人をモチーフに描いています。
その場に偶然いた人々は、それぞれそれまでのいくつもの必然的な選択がありその場に至る。自分が今ここにいることも、全て今までの選択の結果であると言えます。
この見知らぬ人たちがここに存在していたという事もそれぞれの選択の結果だと考えると、何か重要な意味を持つ様な気がしています。
新型コロナウイルスの影響で気軽に旅行へ行く事が憚られる時勢となりました。例えば観光旅行へ行く事も人間の慣習の一つでしたが、その行動様式が大きく変化するかもしれません。改めて旅行先などで撮影された人々と、そしてその場に至った選択というものは文化や慣習が影響していると感じました。
今回の展示ではコロナ以前の風景写真を用いて制作しています。
記録をもとに微かに残る自分の記憶と合わせて、見知らぬ人々の肖像を描いています。
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