-よりどころ-
某TVドラマで出てきた言葉「よりどころ」。「よりどころ」について考えてみることがありました。そして、私にとって、描くことそのものが「よりどころ」なのだということが分かってきました。
1991年に自分たちで企画したグループ展のタイトル「描く力-絵画への衝動」が今になって自分の中に沁みる言葉になっていることに気付きました。美術教育の大切さを唱え続けていることも、描くこと、表現と鑑賞が私にとって、頂いて守ってもらってきた命を生きることに繋がっていると実感するようになったからだと思いました。
「よりどころ」は今現実に存在する人であったり形あるものであったりもしますが、多くは天に旅立った大切な人であったり思い出であったり目に見えない心の動きであったり想像する光であったりしています。そんなことを思いながら、日々、「描く」という営みをしています。学生の頃から長きに渡りお世話になってきたギャラリー白での最後の個展にあたり、尊敬する画家のお一人馬場草香さんに素敵なテキストを執筆頂きました。ギャラリー白は正に「よりどころ」。
ここで出会ったすべての人たちの存在が私の「よりどころ」であると改めて感じ、心から感謝しています。
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