「抗う」
雨に、風に、波に、圧力に、過去に、運命に、感情に、本能に、権力に、組織に、家族に、常識に、世間に、病菌に......。
何に立ち向かっているのか、誰に歯向かっているのか、何に縛られているのか、不自由なのか、自由になれないのか、声にならない叫び声。本当の自由を手に入れるなど幻想でしかないと、腹の底で冷笑する鬼を飼い、自由の影に潜む不自由さを嘆き、行動することを躊躇う。
伸ばした触手の先には、おまえの手首を捩じ上げようとする奴かもしれないのに、安易にすがろうとしてはいないか。
闇を射貫く智慧の眼で道を照らせ。 闘うのは目の前に立ちはだかる事象ではなく、おまえ自身なのだ。自分の弱さと強さを、生と死の狭間で秤にかけられているとも知らずに......。
抗え。
その身を縛ろうとするもの全てに立ち向かえ。己の生き様を誇りに思える道を選べ。 |